今ここにある事実を見ろ

3ヶ月の休職期間を経てついに復職した。病棟から外来勤務に移動となった。人間関係に問題はなかったが、夜勤や強烈な患者トラブルの記憶もあり、上長からの勧めもあって、このような選択を取った。
旧部署に挨拶する間もなく、朝から復職プログラム先の部署で業務見学となった。
病棟から外来に関わる機会は少ない。入院を直接受ける機会も少ない病棟であったので、入院患者の診察付き添いくらいでしか近づかない。
忙しそう、という印象ではあったけど、曜日によって患者の波はあるようで、今日は比較的ゆっくりしているとのことだった。
診察から会計まで送り出す為のカルテや書類の準備、説明等の新たに覚える手順やローカルルール、採血のカンを取り戻す、そもそもの物品はどこにあるのか?等々、圧倒的な情報と、これを覚えられるのかという不安に押しつぶされそうになった。病棟よりもスピード感があり、とろい自分がやっていけるのかという不安と焦りが湧いた。
人間関係についてはまだ不安は薄かった。ただ、業務を覚えられず無能である事が発覚した時の居た堪れなさを想像して怖くなった。現実にならない事を祈りたいし、そうなったときは適応障害がまた爆発する。それはなんとか避けたい。
休職中も、復職出来るのか不安でひたすら焦った時期がある。それを心療内科の先生に伝えたとき、「焦ると折角回復した元気が減ってしまう」と伝えられたことがある。
不安を先取りする事は、危機回避として役立つ場面もあるかもしれない。けど、時として、未来にいきすぎて今を元気に生きる力を減らしてしまうことなのかもしれない。
また、認知の歪みの10項目でいうところの、結果の飛躍が発生してるのだろうとも思った。たぶんだけど、新しい仕事(事実)→覚えられない(事実ではない予測)→職場に迷惑が掛かる(事実ではない予測)→人間関係が悪くなる(事実ではない結果)という考え方に無意識になっている。
事実ではない事は今そこにない事としてあまり重要ではなく、今どうするか、本当はそこが大切なのだろうと思う。高すぎるハードルをいきなり設置せず、ゆっくりと、今度こそは地に足つけて今を歩いていけたらいいなと思う。
色々な不安はあるけど、今週は、とにかく通勤をして新しい部署に慣れる事が出来ればそれでいい。覚える事も必要ではあるけど、今の私は3ヶ月のブランクがあり、メンタルも病み上がりだ。十分睡眠を取れるように生活リズムを整える事、まだ顔を合わせていない職員へ挨拶すること、それが出来ればいいのかなと思う。それもなかなか大変だけどね。